【函館・北斗・七飯の住宅会社】24時間換気 その5 熱交換について
2022/12/23/ UP
換気の最終コラムです
今回は熱交換についてです
通常多い三種換気では屋外の空気をそのまま取り入れ、部屋で暖まった後そのまま排気してその熱は捨ててしまいます
捨ててしまう熱は家全体でみるとサッシから逃げる熱の総量とほぼ同じくらいになります(当社ではトリプルサッシを採用しているのでそれと同じくらい、ペアのガラス等であればもっと多いと思います)
をなんとか無駄にならないようにできないかと、考えられたのが熱交換です
換気の機械の中の空気の動きを写真に記載しました
OA:外気 SA:部屋への給気 RA:部屋から戻る還気 EA:住宅から排出する排気
建築の世界では外気が最も清浄度の高い空気質となっており、人間が生活して放出する2酸化炭素やその他物質を積極的に排出しようとするのが現状の24時間換気の考え方です
機械の右下(OA)から左上(SA)へ空気が流れ・・①、右上(RA)から左下(EA)へと空気が流れます・・②
その際②の過程で部屋で暖めた温度が熱交換素子と呼ばれる気流の制御を行う通り道(二枚目写真)を通る際にそこへ蓄熱されます、そしてその蓄熱された部分を①のように空気が流れることで蓄熱された熱を空気に乗せていくというような熱の交換(移動)が行われます
ですので電気やその他何かのエネルギーを使って空気を暖めているわけではなく、捨てる熱を保管しておき、冷えた外気を入れる際にその熱を乗せていくというような工程となりますので、捨てる熱を再利用しているということから特に電気代が余計にかかることはありません
これが熱交換の原理です
意外と簡単に行われているのがわかると思います
これは細かい部分ではありますが、熱には顕熱と潜熱というものがあります、二つを合わせたものを全熱と言います
顕熱は空気で言うと気温、潜熱は湿度、となります
当社の換気システムは顕熱交換型換気システムと呼ばれ、熱交換素子が樹脂製となります
一方販売されている多くの換気システムは全熱交換型換気システムとなり、湿度も交換をします
どちらが良いと言うことではないのですが、全熱交換システムは水蒸気も交換しなければいけないため熱交換素子が紙製のものとなり、どうしても素子が劣化したり、汚れたりするのですが顕熱交換は樹脂なので素子が劣化することはほとんどなく、汚れても水で洗うことができます
このことから当社では顕熱交換型の24時間換気を採用しています
以上5回に渡り換気についてお話しさせていただきました、換気は目に見えないところなのでなかなか注目を浴びることがないのですが、非常に熱損失の大きな部分ではあるので寒冷地では省エネに非常に大きな役割を果たすものの一つであると考えます
また、現在建物の断熱性能を表すUA値には換気の熱損失が含まれておらず、数値的にも大きな影響を見かけ上及ぼしません
このような部分が当社の住宅の性能や住み心地に直結する部分でもあります
代表の辻です。スタッフ全員でお客様の家づくりに真摯に取り組み、プロとしてお客様に良い家を提供していきます。