【函館・北斗・七飯の住宅会社】「遣り方」とは
2024/05/24/ UP
いつも辻木材のブログを
ご覧いただきありがとうございます。
工事部の中村です。
本日は「遣り方」という作業
についてご紹介します。
先日大工さんと一緒に作業を行ってきました。
前回のブログで、「地縄張り」について
ご紹介させていただきましたが
簡単に言うと
「地縄を地上に浮かせて見えるようにする」
という作業です。
地縄と同じく、
建物を正確に建てるために行います。
「地縄でいいのでは?」と思うところですが
工事が始まって地面が掘られてしまうと
張った縄が見えなくなってしまい、
せっかく正確な位置を測ったのに
わからなくなってしまいます。
なので、基礎の位置よりも高くなるように
遣り方を設置しておくことで
建物の位置を正確に把握できるようにします。
実際の作業手順を簡単に
ご紹介します♩
まずは地縄の一回り外側に
杭を打ち境界を囲います。
そこにレベルとトランシットという機械で、
水平を測り、基礎の位置に印をつけていきます。
これが水平のベースとなる印で、
非常に重要な作業です!!
高さの基準ができたら、
水糸を張って完成です!
...が、必ず対角線の長さなどを用いて、
長さが正しいかどうか確認します。
これで、建物の位置を正しく把握できる
かつ、水平を把握することができます。
機械がなかった時代は、
水を使って水平を出していました。
透明なチューブに水を入れ、
水面の高さが同じになるところを
水平としていたそう...!
さらにチューブもなかった時代は、
角材に長い溝を掘り、
その溝に水を注いで水平を決めていました。
その台を水盛り台と呼んでいたことから、
水平を出す作業は「水盛り」と
呼ばれるようになったそうです。
ちなみに...
遣り方に使う杭ですが、
先述の通り水平を決めるために
非常に重要な役割を果たしています。
なので、この杭をあとで誰かが打ったりして
高さが変わってしまっていたら大変ですよね。
なので、それがわかるように
杭の上の部分を切っておく
「イスカ切り」という手法があります。
このような切り方にしておくと
後で打つと先端がつぶれるので気付ける...!
ここ最近はあまり見かけなくなりましたが
今でも使われる場合もあります。
昔の人の知恵はすごいですよね...!!
今の機械や建築手法のベースとなる
ことが色々あるんだなと勉強になりました。
次回も住宅ができるまでの流れを
ご紹介できればと思います。
ご一読お願いいたします♩
中村でした!